
不動産会社
不動産リーシング向けアプリ開発
デザイン案(登場人物・数値は想定)
不動産のユースケース 05|PM・リーシング
賃料の根拠を、貸主に説明できる資料に
渡辺さん(仮名)PM会社 リーシング部 入社2年目
貸主から預かったオフィスや店舗の区画で、月に15区画ほどの募集賃料を提案している。1区画の比較資料づくりに半日ほどかかっている。
渡辺さんはPM会社のリーシング担当として、貸主から預かったオフィスや店舗の区画の募集を受け持っている。空室が出ると、まず募集賃料を決めて貸主に提案する。そうした区画は月に15ほどあり、1区画ごとに社内のシステムから近隣の募集事例を探し、地図サイトで位置を確かめ、坪単価をExcelにまとめて比較資料をつくる。1区画あたり半日ほどかかる作業だ。急ぐ案件が重なると、比べる事例を2〜3件に絞って済ませることもあった。
苦労するのは貸主への説明だ。貸主はできるだけ高い賃料を望む一方、高すぎれば空室が長引く。渡辺さんが「坪1.6万円が妥当です」と伝えても、「隣のビルはもっと高く出している」「この事例はいつの数字か」と聞かれる。資料に出典や時点を書いていないと、その場で答えられず、持ち帰って調べ直すことになる。翌日に改めて説明する頃には、仲介会社から別の申し込みの話が入っていることもあった。外出先で仲介会社から問い合わせを受けても、手元で事例を確かめられないのも悩みだった。
そこで想定するのが、区画を登録するだけで比較資料までそろうアプリだ。渡辺さんが区画の資料を画面に置くと、AIが所在地・階数・面積・築年を読み取る。読み取った値は渡辺さんが確かめて直せる。所在地は地図に置かれ、その周りに近隣の募集事例が坪単価つきで並ぶ。一覧では、面積や築年、駅からの距離が近い事例に絞り込め、地図と連動して位置がすぐにわかる。
比べる事例を選ぶのは渡辺さんだ。選んだ事例から、出典と基準日を明記した比較資料がExcelでつくられ、提案する賃料と、その賃料にした理由をひと言書き添えられる。貸主に「この事例はいつのものか」と聞かれても、資料を見ればその場で答えられる。外出先ではスマホから同じ画面を開き、仲介会社と話しながら事例を確かめられる。
賃料を決めるのは渡辺さんと貸主だ。AIは賃料の水準を提案せず、判断の根拠をそろえる役割に徹する。提案した賃料で決まらなかったときも、どの事例を根拠にしたかが資料に残っているため、見直しの議論を一から始めずに済む。同じエリアの区画をほかの担当者が受け持つときにも、過去の比較資料をそのまま参考にできる。
近隣事例の比較から貸主への説明資料まで。AIは根拠をそろえ、決めるのは担当者。
AIは賃料を決めず、担当者が自ら判断し説明できる根拠をそろえる。
アプリで対応
担当者
資料の出力
想定するアプリでは、主に次のようなことができる。
bloomがこのアプリをつくるなら、まず貸主への提案がどう進んでいるかを担当者と書き出す。どの事例を探し、貸主からどんな質問を受け、どこで手が止まるかを整理すると、AIに任せる作業と担当者が判断する部分が分かれる。賃料の水準はAIに出させない。賃料は貸主との関係や物件の事情を踏まえて決めるもので、その判断こそが担当者の仕事だからだ。
試用では、実際に募集中の区画で使ってもらい、貸主との打ち合わせで資料がどう受け止められたかを聞き取る。貸主が何を気にしているかがわかれば、資料の形もそれに合わせて直していく。スマホの画面も、外出先で本当に使う場面を確かめてから整える。貸主ごとに好まれる資料の形が違うようなら、その違いもひな形として用意する。
1区画の比較資料づくりが半日から30分ほどに縮まり、月15区画の提案を余裕をもって回せるようになる。出典と基準日のそろった資料で説明できるため、貸主との協議も数字をもとに進められる。
| 業務 | いま | 導入後(想定) |
|---|---|---|
| 1区画の比較資料づくり | 約半日 | 約30分 |
| 貸主の質問への回答 | 持ち帰って翌日 | その場で |
| 空室から募集開始まで | 約1週間 | 約3日 |
空室の発生から貸主への提案までを担当者と書き出し、AIに任せる作業と担当者が判断する部分を切り分ける。
区画の読み取りと地図での比較、出典つきの資料出力に絞った初版をつくる。
募集中の区画で使ってもらい、貸主の反応をもとに資料の形とスマホの画面を直す。
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