
不動産会社
不動産リーシング向けアプリ開発
デザイン案(登場人物・数値は想定)
不動産のユースケース 02|アクイジション(取得)
経営陣のレビュー観点で、提案の前に確かめられる
高橋さん(仮名)中堅不動産会社 買取再販事業部 入社3年目
中古マンションや戸建ての買取再販で、仕入れから売却までを担当。経営陣のレビューに月8件ほど提案を上げるが、そのうち半分近くが一度は差し戻されている。
高橋さんは、毎週木曜に開かれる経営陣のレビューに向けて、仕入れや売却の提案資料を用意している。月に8件ほど上げる提案のうち、半分近くは一度差し戻される。理由は「この価格で仕入れて、本当に利益が残るのか」「同じエリアに在庫を抱えすぎていないか」「この売り出し価格で何か月で売れる見込みか」といったもので、言われてみればもっともだが、資料をつくっている間には気づけなかった。差し戻されれば次のレビューまで1週間待つことになり、その間にほかの買い手に物件を取られたこともある。
経営陣がどこを見ているかは、議事録や過去の提案資料をたどれば読み取れるはずだ。しかし議事録は会議ごとにばらばらに保存され、読み返す時間もない。先輩に聞けば教えてもらえるが、先輩も自分の案件で手一杯だ。高橋さんは差し戻しの理由をメモに書きため、自分なりの確認リストにしてしのいでいた。
そこで想定するのが、経営陣のレビュー観点で提案を事前に確かめられるAIだ。高橋さんが物件の所在地・仕入れ価格・リフォーム費用・売り出し予定価格を入れ、仕入れ・バリューアップ・売却のどの段階の提案かを選ぶと、AIはこれまでのレビューで示されてきた観点と議事録を参照し、「条件付きGO」「差し戻し」といった見立てを返す。見立てには「近隣の成約事例から見ると売り出し価格が高めで、売れるまでの日数が長くなるおそれがある」のように理由がつき、価格を下げた場合の利益率や、リフォームの範囲を絞る案といった改善案も添えられる。
指摘はすべて数字が根拠になる。AIは社内の成約事例を検索し、同じエリア・同じ広さの物件がいくらで、何日で売れたかを示す。高橋さんはその事例を見ながら売り出し価格や工事の内容を見直し、もう一度AIに確かめる。こうして提案を磨いたうえで、レビューに臨む。
最終の判断をするのは、あくまで経営陣のレビューだ。AIは提案前の壁打ちの相手にとどまる。レビューで受けたフィードバックは、AIの見立てとの違いとあわせて記録しておく。振り返りのモードを使えば、「在庫日数を気にしているのは、今期は資金の回転を優先しているからだ」というように、経営陣の指摘の意図を若手にもわかる言葉で言い換えてくれる。
物件を渡すと、経営陣のレビュー観点で確かめられる。差し戻しの前に提案を磨く。
仕入れ・バリューアップ・売却の各段階で、提案前の壁打ち相手になる。
担当者
AIエージェント
経営陣
観点の見直し
想定するアプリでは、主に次のようなことができる。
bloomがこのアプリをつくるなら、まず経営陣が何を見て判断しているかを言葉にするところから始める。過去の議事録と差し戻しになった提案を読み込み、経営陣にも直接話を聞いて、レビューの観点を一覧にまとめる。AIに任せるのは、その観点に照らした事前の確認と、根拠となる数字の収集までだ。仕入れるか、売るかの判断は経営陣のレビューに残す。AIが判断まで踏み込むと、担当者が自分で考えなくなり、レビューの意味が薄れてしまうからだ。
試用では、過去に差し戻された提案をAIに確かめさせ、経営陣の実際の指摘と見立てが合っているかを担当者と一緒に見比べる。同じ物件に毎回違う見立てを返さないかも確かめる。経営陣の方針は時期によって変わるため、フィードバックをもとに観点を見直す流れも運用に組み込んでおく。
提案の前に弱い点をつぶせるようになり、差し戻しの件数が半分ほどに減ることを見込む。経営陣の観点が若手にも伝わり、提案の質が担当者の経験年数に左右されにくくなる。
| 業務 | いま | 導入後(想定) |
|---|---|---|
| 提案の差し戻し | 月4件ほど | 月2件ほど |
| 根拠となる成約事例の収集 | 約2時間 | 約15分 |
| 提案前の確認 | 先輩の手が空くまで待つ | 約10分 |
過去の議事録と差し戻しの理由を読み込み、経営陣への聞き取りも交えてレビューの観点を一覧にする。
仕入れの段階に絞って見立てと成約事例の検索を備えた初版をつくり、過去の提案で確かめる。
実際の提案で使ってもらい、フィードバックの記録と振り返りのモードまで広げる。
「経営陣のレビュー観点での事前確認」のような取り組みを、貴社の業務に合わせて。構想から開発・定着までご一緒します。まずはお気軽にご相談ください。